昨年度の地球物理学科・特別研究の成果が Geophysical Research Letters 誌に掲載決定

六月に投稿した、去年の地球物理学科・特別研究の成果が、AGUの学会誌Geophysical Research Lettersに掲載決定しました(Ozawa, Anzai et al., 2018)。マントルの最も重要な成分であるMgOとSiO2の2成分系のリキダス相関係(融解温度以上の状態図)をマントルの底の圧力まで決定した論文です。高圧下ではMgSiO3ペロフスカイト(ブリッジマナイト)のリキダス領域が拡大することから、初期地球のマグマオーシャンの固化に伴い、下部マントル深部にブリッジマナイトに富む領域ができた可能性があります。現在の下部マントルにもその存在(BEAMS; bridgmanite-enriched ancient mantle structures)が示唆されていますが(Ballmer et al., 2017 Nature Geoscience)、その形成を支持する結果が得られました。