進学生へのアドバイス

日本は面積も人口も世界の1%程度に過ぎませんが、世界で起こる地震の1割以上が集中する地震国です。ひとたび巨大震災が起これば国や社会のあり方さえ変わってしまいかねない、そんなところに我々は暮らしています。現在、直前に警報を出すような巨大地震の正確な予測は不可能ですが、将来の地震についてわかることは徐々に増えています。それを支えているのは、地震の基礎的な理解です。地震研究は人類社会の未来に貢献する科学の一つの形です。

役に立つことを切り離してもなお、地震は興味深い現象です。急激な破壊のような現象は、現在の物理学的でも十分に説明することができません。直接観察できない地下の岩盤で起こる、破壊を伴う摩擦すべり運動。その周辺では岩盤の破砕や溶融、地下水や熱の拡散も起こります。それに先立つゆっくりとした岩盤の変形も、最近観測できるようになってきました。この複雑なシステムを物理学中心のアプローチで解き明かしていくこと、これは純粋科学としても一級の課題です。

当研究室では地震の震源に関するあらゆることを研究しています。問題を解決するために、物理学や数学の能力が高いにこしたことはありません。巨大なデータや数値計算のために、高い計算機運用能力も役立つでしょう。文献から知識を吸収し、また国際的に活躍する上には英語能力は必須です。しかし何より重要なのは、知りたいと思う好奇心です。強い好奇心さえあれば、多少時間はかかっても世界の誰も知らない何かを明らかにすることができます。地震という現象の解明に好奇心が掻き立てられるなら、当研究室で一緒に研究しましょう。