地球の中はどのようになっているのだろうか。地球はどのように進化してきたのだろうか。その問いに答えるため、私たちは現在の地球内部の構造を推定する研究を行っている。観測された地震波を解析することによって、地球内部の地震学的構造(地震波速度および密度構造)の推定を行う。得られた地震学的構造を鉱物物理学・岩石学の結果に基づいて解釈を行うことによって、現在の地球内部の温度や化学組成の空間分布や地球内部の流動や変形に関する情報などを得る。それと地球の表層に残されている過去の地質記録と照らし合わせることによって固体地球の進化を理解することを最終的な目的とする。

私たちの研究グループでは、地震波動計算およびソフトウェア、データ解析手法の開発および新規地震波形の観測に主に取り組んでいくつもりである。一方で、上記の固体地球の進化の総合的理解の目的を達成するためには、数値計算、データ解析、野外観測など様々な手法を用いて、地震学だけでなく、鉱物物理学、岩石学、地球ダイナミクス、地質学、地球化学、といった異分野との積極的な連携および境界領域の開拓が必要である。現在研究グループで取り組んでいるテーマは以下のものである。

(1) 波形インバージョン法による地球内部構造推定
(2) 鉱物物理学に基づく理論波形計算
(3) 広帯域地震観測のための野外調査
(4) 強い不均質媒質中の理論波形計算アルゴリズムおよびソフトウェアの開発
(5) ナノとミクロンスケールの摩擦の科学
(6) 大陸成長について
(7) 固体地球科学から生命の起源の問題に挑む
(8) アウトリーチ活動