プロジェクト

2021-2025年度 科学研究費補助金 基盤研究(A)

代表井出 哲
課題名 震源の階層的固有性と広帯域性に基づく確率論的地震発生論の構築

概要
地震の震源で発生するプロセス(破壊を伴う摩擦すべり運動)を、確率的現象として理解するためにデータ解析や理論計算などを用いた研究を行う。地震には普通の地震とともに数ヘルツから日単位の広周波数(周期)帯域にわたるスロー地震を含む。地震発生帯内部に存在する階層的な断層構造に着目して、確率的予測可能性を検討する。日本を中心に世界各地の地震現象を対象に研究を進めて、普遍的な地震の性質を明らかにする。
分担者矢部 優(国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 研究員)
麻生 尚文(東京理科大学 先進工学部 物理工学科 講師)
複雑な断層の上のさまざまな地震現象のイメージ図

2021-2025年度 科学研究費補助金 学術変革領域研究(A)

代表 井出 哲
領域名Slow-to-Fast地震学

研究概要
今世紀に発見された新現象「Slow地震」と社会的影響の大きな「Fast地震」の総合的包括的な理解によって 地震学 を再構築し、将来の地震発生について定量的な予測を行う。そのために研究領域「Slow-to-Fast地震学」を形成する。新学術領域研究「スロー地震学」で形成された物理学、地質学、地球物理学、地球化学の分野融合をさらに熟成する一方で、工学や情報科学等の新たな分野と連携し、先端的分野融合を展開する。実験観測による1次情報の取得から分析・解析を通じて総合的包括的な理解を目指す6つの計画研究と多数の公募研究、強い国際的リーダー シップに基づく多彩な共同研究によって、新しい学術への変革を起こすとともに、人類社会への貢献を目指す。


研究組織
総括班代表: 井出 哲(東大・大学院理学系研究科) “Slow-to-Fast地震学”
A01班代表: 濱田洋平(JAMSTEC) “Slow-to-Fast現象の物理化学プロセス解明”
A02班代表: 山口飛鳥(東大・大気海洋研究所) “Slow-to-Fast地震発生帯の構造解剖と状態変化究明”
A03班代表: 伊藤喜宏(京大・防災研究所) “世界の沈み込み帯から:SlowとFastの破壊現象の実像”
B01班代表: 田中愛幸(東大・大学院理学系研究科) “Slow-to-Fast地震現象の詳細把握へ向けたマルチスケール観測技術の開発”
B02班代表: 加藤愛太郎(東大・地震研究所) “情報科学と地球物理学の融合によるSlow-to-Fast地震現象の包括的理解”
B03班代表: 松澤孝紀(防災科学技術研究所) “時空間マルチスケールモデルからの予測:大規模計算とSlow-to-Fast地震学”
公式サイトhttps://slow-to-fast-eq.org/