2018年4月期のビームタイムがありました

SPring-8は、兵庫県の播磨にある(兵庫県佐用郡佐用町光都)、世界最大級の大型放射光実験施設です。

外周約1.5km(!?)の電子蓄積リングや加速器があります。多くの方は加速器といえば、「元素を作る(例:ニホニウムが発見された線形加速器RILAC等)」イメージがあるかと思いますが、SPring-8の目的はそこにありません。
SPring-8はいわば『多用途に使える顕微鏡』で、極限的な極小空間、微少時間分解能で、試料を観察するための光源です。
物質と光(X線、ガンマ線等)は、様々な相互作用を起こします。そこで起きる現象を観察することで、物質の状態が理解できるのです。

廣瀬研は、BL10XUのパワーユーザー課題の指定をうけており、月に1度、3~5日間のビームタイムがあります。
BL10XUとは、ビームラインの名前であり、SPring-8に約60本ある、観察ステーションの1つです。
BL10XUは、極限構造物性を目的に建設されており、主にDAC試料のX線回析測定から、極低温での超電導現象や地球中心の物質の構造までを明らかにしてきました。

今回は、いつもの廣瀬研・太田研メンバーの他、新B4の3名も参加し、賑やかなビームタイムとなりました。どんな結果がでているのか、これから、解析です。

なお、SPring-8の詳細を、こちらにまとめました。廣瀬先生による実験の紹介映像もあります。