重力観測

重力加速度を9桁で測る絶対重力計FG5

       

今年(2020年)も2月終わりから3月にかけて合計約2週間、西南日本を旅して重力を測ってきました。スロースリップの起きている東海から四国、宮崎まで、超精密機器である絶対重力計(写真上)を積んで、陸路やフェリーで移動します。絶対重力計は、レーザー干渉計や真空技術を用いて重力加速度を9桁目まで正確に測ることができます。また、小型の相対重力計を用いて周辺の重力も測ります(写真下)。

今回、東海や足摺岬で取得したデータは精査中ですが、我々の過去のモデルによる予想(スロースリップに伴い流体移動が発生し、スロースリップが終わると重力が増加する)と一致することが確かめられつつあります。測地観測は精度が高いため逆に様々な苦労がありますが、我々は過去の貴重なデータを引き継ぐとともに、我々が取得したデータもまた後の世に受け継がれていき、その時間の中で今回のように光明が見えてくると観測に携わる一員として大変報われる思いがします。

観測では他に、協力していただいている現地の研究者や土地の方との交流も大切なことです。様々な観点から自分たちの研究の社会的な意義を考える機会となっています。ちなみにマスクをしているのはコロナウイルスへの対策です。