イベント情報 - 超深度海溝掘削

イベント情報


Asia Oceania Geosciences Society
【日時】2014年7月28日 〜 8月1日
【場所】札幌
日本地球惑星連合大会2014
【日時】2014年4月28日〜 5月2日
【場所】パシフィコ横浜
平成24年度 KANAME研究集会 in 東京(終了しました
【日時】2014年2月27日 〜 28日
【場所】東京大学地震研究所

イベント報告



KANAME研究集会@東大地震研報告 (金川 久一:千葉大学理学研究科)
2月27日(木)〜 28日(金)の2日間、東京大学地震研究所1号館2階セミナー室でKANAME最終年度の研究集会を開催しました。参加者は学生・院生34名を含む76名でした。
初日と2日目午前に研究成果の口頭発表(総括班が選定した24件)が行われ、活発に議論が行われました。また、初日午後に2階ラウンジにおいて42件のポスター発表があり、3時間にわたってポスターを前にして熱心に議論が行われました。これらの口頭発表・ポスター発表では、日本海溝、南海トラフ、コスタリカ沖、ニュージーランド沖および陸上に露出した過去の付加体に関する、掘削・各種観測・分析・実験・数値モデリング等に関する、最新の研究成果が発表されました。
初日夜には、東大正門前のフォレスト本郷レストランで、立食式の懇親会が盛大に行われました。
2日目午後には、各班代表者から各班の研究成果の総括が報告されました。その後の総合討論では主としてKANAME後について議論され、今後もKANAMEのコミュニティを維持し、また各地の沈み込み帯掘削研究に関わっていくことで合意しました。KANAMEは今年度で終了しますが、5年間で絆を深めたKANAMEコミュニティの素晴らしさを実感した次第です。
最後に研究集会の準備と受付を手伝っていただいたKANAME事務局の山口さん、金原さんおよび利根川さん、経費を一部負担していただいたKANAME総括班に、参加者一同心より感謝いたします。
KANAME_学さん_s.jpg透明_1.pngKANAME_口頭発表_s.jpg

KANAME_poster_s.jpg透明_1.pngKANAME_懇親会1_s.jpg



イベント情報 (2013年)

AGU 2013 Fall Meeting(終了しました
【日時】2013年12月9日(月)~ 13日(金)
【場所】アメリカ・サンフランシスコ
日本地震学会2013年度秋季大会(終了しました
【日時】2013年10月7日(月)~ 9日(水)
【場所】横浜県民ホール、産業貿易センター
日本地質学会第120年学術大会(終了しました
【日時】2013年9月14日(土)~ 16日(月)
【場所】東北大学川内キャンパス
第6回地殻応力国際会議(RS2013)(終了しました
【日時】2013年8月20日(火)~ 22日(木)
【場所】仙台国際センター
地震と地殻応力に関する国際ワークショップ(終了しました
【日時】2013年8月19日(月)
【場所】仙台国際センター
Asia Oceania Geosciences Society(終了しました
【日時】2013年6月24日(月)~ 28日(金)
【場所】オーストラリア・ブリスベン
日本地球惑星連合大会2013(終了しました
【日時】2013年5月19日(日)~ 24日(金)
【場所】幕張メッセ
国際ワークショップ「CHIKYU+10」(終了しました
【日時】2013年4月21日(日)~ 23日(火)
【場所】一橋ホール
EGU General Assembly 2013 (終了しました
【日時】2013年4月7日(日)~ 12日(金)
【場所】オーストリア・ウィーン
J-DESCコアスクール「ロギング基礎コース」(終了しました
【日時】2013年3月6日(水)~ 8日(金)
【場所】高知コアセンター
平成24年度 KANAME研究集会 in 箱根(終了しました
【日時】2013年2月27日(水)~ 3月1日(金)
【場所】ラフォーレ強羅

イベント情報 (2012年)

下北沖海底地すべり層の掘削プロポーザル策定を目的とした、研究項目洗い出し国内シンポジウム(ほぼWS)(終了しました
【日時】2012年12月21日
【場所】JAMSTEC東京事務所 共用会議室A+B
AGU 2012 Fall Meeting(終了しました
【日時】2012年12月3日〜7日
【場所】アメリカ・サンフランシスコ
日本地震学会2012年度秋季大会(終了しました
【日時】2012年10月17日〜19日
【場所】函館市民会館、函館市民体育館
日本火山学会 2012年秋季大会(終了しました
【日時】2012年10月14日〜16日
【場所】エコール御代田
At the Edge of the Sea(終了しました
Sediments, Sea Level, Tectonics and Stratigraphy as Main Elements of a Multidisciplinary Approach and Correlation in Studying Quaternary Changes
【日時】2012年9月26〜30日
【場所】Alghero, Italy
18th JFES Symposium(終了しました
【日時】2012年9月27日〜28日
【場所】石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石油開発技術本部(JOGMEC-TRC)
KANAME A01,A02班 研究集会(終了しました
【日時】2012年9月24日(午後)〜25日
【場所】日南第一ホテル会議室
KANAME夜間小集会 in 日本地質学会(終了しました
【日時】2012年9月16日(日) 18:00〜18:30
【場所】大阪府立大学 中百舌鳥(なかもず)キャンパス 第4会場
日本地質学会第119年学術大会(終了しました
【日時】2012年9月15日〜17日
【場所】大阪府立大学 中百舌鳥(なかもず)キャンパス
日本地球化学会年会(終了しました
【日時】2012年9月11日〜13日
【場所】九州大学箱崎キャンパス
29th IAS meeting of Sedimentology(終了しました
【日時】2012年9月10日〜13日
【場所】Schladming ,Austria
・Tectono-sedimentary processes in extensional basins
・Mass Transport Deposits and more at continental margins,
Asia Oceania Geoscience Society(終了しました
【日時】2012年8月13日〜17日
【場所】Resorts World Sentosa, Singapore
KANAME C02班 研究集会(終了しました
【日時】2012年8月7日〜9日
【場所】松島 一の坊
INTERNATIONAL GEOLOGICAL CONGRESS(IGC)(終了しました
【日時】2012年8月5日〜10日
【場所】Brisbain, Australia
11th Australia - N Zealand Conference on Geomechanics (ANZ 2012)(終了しました
【日時】2012年7月15日〜18日
【場所】Melbourne, Australia
石油技術協会春季講演会(終了しました
【日時】2012年6月6日〜8日
【場所】秋田市秋田ビューホテル
11th International Symposium on Landslides(終了しました
【日時】2012年6月3日〜8日
【場所】Banff, Canada
Texture and Anisotropy 2012(終了しました
"Advancements in Texture Analysis"
【日時】2012年5月31日〜6月1日
【場所】Caen University, France
KANAME夜間集会 in 日本地球惑星科学連合2012年大会(終了しました
【日時】2012年5月23日(水)
【場所】幕張メッセ 国際会議場303
日本地球惑星科学連合2012年大会(終了しました
【日時】2012年5月20日(日)〜25日(金)
【場所】幕張メッセ
SHIRMS 2012(終了しました
Second Southern Hemisphere International Rock Mechanics Symposium -
【日時】2012年5月14日〜17日
【場所】Sun City, South Africa
平成23年度 KANAME国際研究集会 in 高知(終了しました
【日時】2012年2月28日(火)〜3月2日(金)
【場所】高知文化プラザかるぽーと
IFREE公開シンポジウム「地球大変動」(終了しました
【日時】2012年1月14日(土)
【場所】建築会館ホール

イベント情報 (2011年)

AGU 2011 Fall Meeting(終了しました
【日時】12月5日〜9日
【場所】アメリカ・サンフランシスコ
第5回国際海底地すべりシンポジウム(終了しました
【日時】10月24日〜26日
【場所】京都大学
日本地震学会2011年度秋季大会(終了しました
【日時】10月12日〜14日
【場所】静岡・グランシップ
平成23年度 地震研究所共同利用研究集会(終了しました
「沈み込み帯の温度構造と地震活動・変形過程」
【日時】9月12日(月 )~ 13日(火)
【場所】東京大学地震研究所 1号館3階セミナー室
KANAME夜間集会 in 日本地質学会(終了しました
【日時】9月10日(土)
【場所】茨城大学 水戸キャンパス
日本地質学会第118年学術大会・日本鉱物科学会合同学術大会(終了しました
【日時】9月9日〜11日
【場所】茨城大学 水戸キャンパス
KANAME A01,A02班 研究集会(終了しました
大気海洋研究所柏地区研究集会
「南海トラフ海溝型巨大地震の新しい描像(IODP)−大局的構造と海底面変動の理解(その2)−」
コンビナー:朴 進午・芦 寿一郎
【日時】9月7日 13:00〜17:30
透明.png透明.png透明.png  8日 10:00〜17:00
【場所】東京大学大気海洋研究所 講堂
Asia Oceania Geoscience Society 8th Annual Meeting(終了しました
【日時】8月8日〜12日
【場所】台湾・台北
断層掘削合同ワークショップ(終了しました
【日時】6月22日〜23日
【場所】6月22日(水)海洋研究開発機構 東京事務所 共用会議室A/B
透明.png透明.png  6月23日(木)海洋研究開発機構 横浜研究所 三好記念講堂
学術領域「超深度海溝掘削(KANAME)」夜間集会@日本地球惑星科学連合大会2011(終了しました
【日時】5月24日
【場所】幕張メッセ国際会議場201A室
日本地球惑星科学連合2011年大会(終了しました
【日時】5月22日〜27日
【場所】幕張メッセ
平成22年度 KANAME研究集会  in 沖縄(終了しました
【日時】2011年3月7日(月)〜8日(火)
【場所】ホテル タニューウェルネスリゾート オキナワ
詳しくはこちら

イベント情報 (2010年)

AGU 2010 Fall Meeting Session T26(終了しました
【日時】2010年12月13日(月)〜17日(金)
【場所】サンフランシスコ
2010年12月13-17日にサンフランシスコで開催されるAGU 2010 Fall MeetingAにおいて、本領域に関連するSessionが採択されましたのでご紹介します。KANAME関連の研究成果をご発表される際にはぜひT26への投稿をお願いします。沈み込み帯関連のセッションが他に4つ(T08, T09, T29, T34)ありますが、このセッションが実質的に「南海セッション」となっております。南海以外の沈み込み帯の研究成果の投稿も歓迎します。投稿締切は9月2日です。セッションの詳細は以下をご覧下さい。

T26: From Sediment Inputs to Seismogenesis at Subduction Zones
Saneatsu Saito, Lisa McNeill, Demian Saffer, Mike Underwood
Recent research projects on subduction zones have been capturing the entire picture of subduction processes from the inputs of sediment and basalt to seismogenesis. The objective of this session is to foster discussions among disciplines and among researchers working on various subduction zones, both modern and ancient. We welcome presentations showing recent results of ocean drilling, geophysical investigations, laboratory studies, and analytical or numerical modeling.
東京大学大気海洋研究所共同利用研究集会(終了しました
南海トラフ海溝型巨大地震の新しい描像- 大局的構造と海底面変動の理解 -
【日時】2010年11月1日(月)~2日(火)
【場所】東京大学大気海洋研究所 講堂 (千葉県柏市)
日本地震学会2010年秋季大会(終了しました
【日時】2010年10月27日(水)~29日(金)
【場所】広島国際会議場(広島市)
日本地質学会第 117年学術大会- 2010年富山大会(終了しました
【日時】2010年9月18日(土)~9月20日(月)
【場所】富山大学五福キャンパス(黒田講堂)

19日 18:00-20:00に「KANAME夜間小集会」を開催します。
学術領域「超深度海溝掘削(KANAME)」夜間集会@日本地球惑星科学連合大会2010(終了しました
【日時】5月24日(月) 18:15-20:15
【場所】幕張メッセ国際会議場 303
【プログラム(案)】
領域代表者あいさつ(木村 学)
各研究計画代表者による今年度の研究計画説明
- A01班 大局構造(朴 進午)
- A02班 変動履歴(芦寿一郎)
- B01班 断層実験(金川久一)
- B02班 断層分析(木村 学)
- C01班 孔内計測(木下正高)
- C02班 モデル(井出 哲)
今年度のちきゅう運行計画(CDEX 江口暢久)
特別講演:「フィリピン海プレートの形状を考える」(東京大学 井出 哲)
懇親会@海浜幕張駅周辺
KANAME平成21年度研究集会(終了しました
【日時】2010年3月8日(月)~3月9日(火)
【場所】休暇村南阿蘇(http://www.qkamura.or.jp/aso/
透明.png透明.png透明.png透明.png透明.png休暇村へのアクセス▷ 詳しくはこちら
【詳細】
研究集会は講演とポスターセッションで構成します。研究代表者・分担者、連携研究者の方々には、今年度の研究の進捗状況を持ち時間15分程度で話していただく予定です。それ以外の、PD、院生、学生などの参加者の方々には、各自の研究内容を簡単にまとめたポスター発表をお願いしたいと思います。3/8夜には懇親会を予定しています。
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KANAME巡検(終了しました
【日時】2010年3月10日(水)
【場所】延岡衝上断層
【ご宿泊】シティホテルプラザ延岡
素泊まりで新館•シングル(禁煙)のお部屋を参加人数分お取りしております。喫煙のお部屋をご希望の方、また宿泊のキャンセルが必要な方は土田(kazuem@jamstec.go.jp)までご連絡ください。
【詳細】
巡検参加者は3/9の研究集会終了後にレンタカーワゴン車で延岡に移動し、延岡市内のホテルへ宿泊(事務局で手配)。3/10午前中に巡検を行い、延岡駅を経由して午後4時頃に宮崎空港で解散します。
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イベント情報 (2009年)

2009 AGU Fall Meeting(終了しました
【日時】2009年12月14日(月)~12月18日(金)
【場所】Moscone Convention Center, San Francisco, California, USA
【URL】http://www.agu.org/meetings/fm09/
【Deadlines】
12 Nov Discount Registration
19 Nov Hotel Reservation
25 Nov Meeting Registration Online
【本領域に関連するセッション】
T11D. Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones I
T12A. Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones II
T13E. Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones III
T14A. Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones IV
T21C. Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones V Posters
T23B. Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones VI Posters
東京大学海洋研究所共同利用研究集会「海底地盤変動学のススメー地形学,地質学,地盤工学からのアプローチ」(終了しました
【日時】平成21年11月20日(金)10:00-17:30
【場所】東京大学海洋研究所(講堂) 〒164-863 東京都中野区南台1-15-1
【コンビーナー】川村喜一郎、財団法人深田地質研究所、03-3944-8010
【海洋研対応者】芦 寿一郎、海洋底地質学、03-5351-6439
【プログラム】
10:00-10:10 はじめに 川村喜一郎・芦寿一郎
10:10-10:20 川村喜一郎(深田地質研究所)・安間了(筑波大学大学院) 海底地すべりは崩壊性地すべりか?南海トラフとチリ海溝の例
10:20-10:40 横瀬久芳(熊本大学) ハワイ諸島で発生する巨大地滑りの頻度に関する検討
10:40-11:00 金松敏也(JAMSTEC) 南海トラフ掘削コアに見られた過去の崩壊
11:00-11:30 坂口有人(JAMSTEC) 南海トラフの古地震イベント
11:30-12:00 野田篤(産業技術総合研究所) タービダイトによる地震活動履歴の保存可能性
12:00-13:30 昼食
13:30-14:00 國生剛治(中央大学大学院) 海底地滑り発生メカニズムへの地盤工学からのアプローチ;地震時液状化による水膜流動メカニズム
14:00-14:30 山本由弦(JAMSTEC)沈み込み帯における海底地すべりの発達様式:地質とモデル実験の比較
14:30-15:00 阪口秀(JAMSTEC) コンピューターシミュレーションが拓く地すべり研究
15:00-15:30 佐藤正(筑波大学) ジュラ紀の海底地すべりー葛生石灰岩体ー
15:30-16:00 横山俊治(高知大学) 軟岩の地震時地すべり、陸上と海底の比較
16:00-16:30 酒井直樹(防災科学技術研究所)地すべり実験から考える海底地すべり(仮)
16:30-17:00 山田泰広(京都大学大学院)アナログ実験にみる海底地すべりの実像
17:00-17:30 小川勇二郎(東電設計(株)) 日本海溝陸側斜面と房総沖三重点の斜面崩壊:沈み込み境界での一般則を求めて
17:30- 総合討論 海底地盤地形変動学,海底地すべり,海底斜面崩壊の未来像
新学術領域研究「超深度海溝掘削」スタートアップ集会案内(終了しました
下記の予定で、関係者が一堂に会するスタートアップ集会を開催します。計画の全体像、各計画研究の役割や相互関係を知るよい機会ですし、討論を通じてよりよい研究戦略を立てられたらと思います。是非ご出席下さい。
【日時】2009年11月 6日(金)
【場所】東大理学部小柴ホール (http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_00_25_j.html)
【プログラム】
10:00-10:05 開会挨拶・事務連絡(金川久一)
10:05-10:10 領域代表者挨拶(木村 学)
10:10-10:30 領域概要説明(木村 学)
10:30-10:50 計画研究A01研究戦略(朴 進午)
10:50-11:10 計画研究A02研究戦略(芦 寿一郎)
11:10-11:30 計画研究B01研究戦略(金川久一)
11:30-11:50 計画研究B02研究戦略(木村 学)
昼休み
13:30-13:50 計画研究C01研究戦略(木下正高代理 伊藤久男)
13:50-14:10 計画研究C02研究戦略(井出 哲)
14:10-14:30 ステージ2の成果(荒木英一郎・斎藤実篤)
14:30-14:50 ステージ3の予定(倉本真一)
14:50-15:10 南海・東南海連動性研究紹介(金田義行)
休憩
15:25-16:25 グループミーティング
16:25-16:55 総合討論
16:55-17:00 閉会挨拶・事務連絡(金川久一)
17:30-19:30 懇親会(小柴ホール前)
日本地震学会2009年秋季大会@京都大学吉田キャンパス(終了しました
「掘削科学と地震学」
会場案内図講演プログラム(日本地震学会HPへリンク)
【日時】2009年10月21日(水)9:30-12:45および15:00-17:45
【場所】京都大学吉田キャンパスC会場(芝蘭会館山内ホール)
南海トラフ地震発生帯掘削計画タウンホールミーティング(@日本地質学会)(終了しました
IODP南海トラフ地震発生帯掘削計画は、一昨年のステージ1を皮切りに着実に進行しており、現在はステージ2が実施中です。来たるステージ3における大深度掘削を控えて、地質学会学術大会(岡山)に合わせてタウンホールミーティングを開催いたします。また、あわせて今年度より発足する新学術領域「超深度掘削が拓く海溝型巨大地震の新しい描像」(代表研究者 木村学)の公開説明会を開催いたします。関係者のみならず関心ある皆様にはご来場頂けますようお願いいたします。
【日時】2009年9月5日(土) 18時から
【場所】岡山国際交流センター 3階研修室(http://www.opief.or.jp/oicenter/index.html
【問い合わせ先】海洋研究開発機構 坂口有人( arito●jamstec.go.jp)
(●は@に置き換えてください。)
INVEST(終了しました
INVESTは、2013年以降のIODP科学計画の新規策定に向けた国際会議です。海洋科学掘削の将来を形作るための重要な会議として位置づけられ、海洋科学掘削に興味のあるすべての研究者および学生にINVESTの門戸は開かれています。(INVEST:IODP New Ventures in Exploring Scientific Targets)
【日時】2009年9月23日から25日
【場所】ブレーメン大学(ドイツ)

イベント報告(2013年)

日本地質学会 KANAME夜間小集会報告(金川 久一:千葉大学理学研究科)
9月15日の「沈み込み帯・陸上付加体」セッション後、18:15~18:45に同じ会場でKANAME夜間小集会を開催しました。参加者は約50名でした。まず領域代表者の木村 学氏(東京大学)から、残り半年間となったKANAMEの研究成果の取りまとめとEPS特集号への論文投稿要請、EPS特集号出版のための来年度経費の申請、来年夏に札幌で開催されるAOGSで2セッション(海溝型巨大地震関係とフィリピン海プレート周辺のテクトニクス関係)を開催予定であること、その開催費用の来年度への繰り越し、などが述べられました。続いて金川久一(千葉大学)が、9月13日から来年1月20日にかけて実施予定の南海トラフ掘削 (IODP Exp. 348) の概要、日程、乗船研究者などについて報告しました。年度末の研究集会に関する質問に対して、総括班からは来年2/27, 28の2日間、東大地震研で開催予定と回答がありました。集会終了後繁華街の国分町で開催した懇親会には、学生・院生20数名を含む老若男女50名近くが参加して、意見交換等をして交流を深めました。台風18号が接近していましたが、幸いにも夕方には風雨も止んで、会場から国分町への移動にも支障はありませんでした。
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透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png(写真提供:金原富子)透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png(写真提供:山口飛鳥)
日本地質学会 KANAMEセッション報告 (氏家 恒太郎 : 筑波大学大学院生命環境科学研究科)
2013年の日本地質学会は、9月14日~16日に東北大学で開催された。これまでKANAME関連セッションは、沈み込み帯地震発生帯を扱うトピックセッションとして開催されて来たが、今年から従来のレギュラーセッション「付加体」を吸収合併し、新たなレギュラーセッション「沈み込み帯・陸上付加体」としてスタートした。学会2日目の朝8:45から夕方18:00まで24件の口頭発表(うち招待講演2件)、昼の13:00-14:20に12件のポスター発表があり、最新の研究発表と活発な議論が展開された。研究対象は南海トラフや日本海溝、それらの陸上アナログとして考えられる四万十付加体やジュラ紀付加体に関するミクロからマクロスケールでの研究、コスタリカの掘削成果及び航海後研究など多岐に渡り、研究手法もフィールド調査、地球物理探査、微細構造観察、透水・摩擦実験、ラマン分光やビトリナイト分析など多彩で、どれも興味深いものであった。また、口頭・ポスターを通じて学生による発表が多いのが印象的で、活気に満ちた充実したセッションであった。
なお本セッションは地質学会にあっても地球物理,地震,海洋,シミュレーションなど幅広い分野をカバーする特異なセッションとして毎年開催される予定である.
JpGU KANAME夜間集会報告(金川 久一:千葉大学理学研究科)
日本地球惑星科学連合2013年大会において、5月22日19:30からKANAMEの夜間集会を開催した。参加者は60名程度であった。まず「ちきゅう」運用に関わる江口暢久氏(海洋研究開発機構)から、今年4月21~23日に開催されたChikyu+10 WSの報告とNanTroSEIZEの今後の計画について紹介があった。次に領域代表の木村 学氏(東京大学)から、最終年度の研究成果の取りまとめの要請、EPS特集号への出版予定、2014年7月末に札幌で開催されるAOGSでのセッション開催、そのための総括班経費の繰り越し予定などが述べられた。続いて、IODP Exp. 348のコチーフに内定した廣瀬丈洋氏(海洋研究開発機構)から、今年8月から来年1月にかけて掘削地点C0002で深度4400 mまでの掘削が予定されている、IODP Exp. 348の概要について報告があった。夜間集会終了に海浜幕張駅近くで行われた懇親会には学生・院生約25名を含む50名以上が参加して、意見交換等をして交流を深めた。
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JpGU セッション報告 (金川 久一:千葉大学理学研究科)
jpgu.jpg日本地球惑星科学連合2013年大会において、KANAME研究グループと連動型巨大地震研究グループの共催セッションS-SS31「海溝型巨大地震の新しい描像」が、5月21~22日に開催された。東北沖日本海溝、南海トラフ、コスタリカ沖のIODP掘削の速報や、日本海溝・南海トラフなどの海溝型巨大地震発生域や地質時代の海溝型地震発生断層などに関する、地震・測地観測、物理探査、孔内計測、物質解析、摩擦・透水実験、数値モデリング、歴史地震・津波解析、などの多彩な手法に基づいた口頭発表36件(招待講演6件)、ポスター発表44件(口頭説明29件)の研究発表があり、3年連続で連合大会最大のセッションとなった。口頭・ポスターのどちらにおいても質の高い研究発表と活発な議論が行われ、口頭発表では200名収容の会場が満席な上に三方の壁が立ち見の聴衆で埋まり、ポスター発表でも会場内で身動きが取れないほど盛況であった。

KANAME箱根研究集会 報告(金川久一:千葉大学理学研究科)
2月27日(水)午後 〜 3月1日(金)午前の間、箱根のホテルラフォーレ強羅を貸し切って今年度のKANAME研究集会を開催しました。参加者は学生・院生32名を含む延べ89名で、KANAMEの国内研究集会としては過去最大規模となりました。
初日 (2/27) 午後および2日目 (2/28) 午前に研究成果の口頭発表(計31件)が行われ、活発に議論が行われました。今回は研究分担者、連携研究者、公募研究者だけでなく、PDや院生の発表もありました。昨年実施された日本海溝、南海トラフ、コスタリカ沖の掘削などの最新の掘削成果や、東北沖地震前のスロースリップと本震との関連性、地震後の津波起源の堆積物、地震前後の主応力軸配置変化、堆積物の粘土鉱物含有量に応じた摩擦特性の系統的変化など、多くの興味深い研究発表がありました。
2日目 (2/28) 午後の冒頭には班毎の分科会が開かれ、各班の今年度の研究成果と来年度の研究計画が話し合われました。その後、ホテルのロビーや談話室などで約50件のポスター発表があり、3時間にわたってポスターを前にして熱心に議論が行われました。
2日目夜には、レストランで立食式の懇親会が盛大に行われました。懇親会終了後も談話室に移動して、深夜まで交流が行われました。
3日目 (3/1) 午前は最初に各班代表者から今年度の研究成果と来年度の研究計画が簡単に紹介され、その後総合討論に移りました。そこではChikyu+10 WSに関する議論に時間を消費してしまい、残念ながらPost-KANAMEについて議論をする時間はあまりありませんでした。しかしなから、研究集会を通じて多くの実りある研究発表と議論が行われ、KANAME最終年度に向けてのシナジー効果は十分にあったと思います。
まだ雪が少し残る早春の箱根でしたが、温泉と食事も満喫でき、内容も充実した研究集会となりました。お世話になったラフォーレ強羅関係者の方々、準備を手伝っていただいたKANAME事務局の山口さん、金原さんおよび利根川さん、経費を一部負担していただいたKANAME総括班に、参加者一同心より感謝いたします。
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イベント報告 (2012年)

A01班,A02班合同研究集会(芦 寿一郎:東京大学大学院新領域創成科学研究科)
9月24日午後と9月25日に宮崎県の日南第一ホテルにてA01班,A02班の合同研究集会を行いました.インプットサイトの堆積地質,分岐断層の形態,VSP探査計画,地震波インバージョンを用いた物性推定,付加体岩石を用いたAVOパラメータの検討,前弧海盆の堆積プロセス,熱流量分布,浅部地下構造,さらに日本海溝の地質構造,掘削成果,地震津波イベント堆積物についての口頭発表,および2件のポスター発表が行われました.少人数の集会であったため,各発表ごとに時間をつかった十分な議論を行うことができました.また,研究集会に先立つ9月22日から24日午前には,森田澄人氏(産総研)が計画している下北沖の地すべり域の掘削提案についての現地討論会が行われました.両班からも多くのメンバーが参加し,地すべりにともなう未固結時変形構造を観察し,掘削提案について議論しました.
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透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png研究集会の様子透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png露頭における現地討論会
KANAME夜間小集会 in 地質学会(金川 久一:千葉大学理学研究科)
DSCN0116.JPG9月16日の地質学会トピックセッション「沈み込み帯地震発生帯研究の新たな進展」後、18:20~19:00に同じ会場でKANAME夜間小集会を開催しました。参加者は約50名でした。まず領域代表者で前日地質学会賞を受賞した木村 学氏(東京大学)から、成功裡に終了した日本海溝掘削、今後行われる予定の南海トラフとコスタリカ沖の掘削の研究成果も加えて、残る1年半の研究期間に最大限の研究成果を挙げるべく奮起を促す、挨拶がありました。その後倉本真一氏(海洋研究開発機構)から、今年度から来年度にかけての「ちきゅう」の運航計画と、IODPの次期体制について報告がありました。現在のIntegrated Ocean Drilling Programは2013年10月からInternational Ocean Discovery Programに引き継がれ、JOIDES Resolutionを運航するUSIO、「ちきゅう」を運航するJAMSTEC、目的に応じて傭船するECORDが、別々に研究航海を実施する体制となるそうです。続いて金川久一(千葉大学)が、今年10月から来年1月にかけて実施予定の南海トラフ掘削 (IODP Exp. 338) の概要、日程、乗船研究者などについて報告しました。集会終了後堺東駅近くで開催した懇親会には、学生・院生25名を含む老若男女約50名が参加して、意見交換等をして交流を深めました。
日本地質学会第119年学術大会 KANAMEトピックセッション(橋本 喜孝:高知大学)
2012年9月15日から17日まで開催された日本地質学会第119年学術大会(大阪大会)二日目にてKANAMEトピックセッション「沈み込み帯地震発生帯研究の新たな進展」を行った。口頭発表18件、ポスター発表10件、計28件の講演があり、本大会最大のセッションとなった。J-FASTの速報4件を中心に、四万十帯、南海トラフ、コスタリカと多岐に渡る対象の発表があった。陸上地質、掘削科学、海洋観測、物理検層、室内実験、理論シミュレーションなど、多分野の講演が融合し、また、多くの学生の口頭・ポスター発表もあって、KANMEらしいセッションであった。
KANAME C02班 研究集会(鈴木岳人:東京大学大学院理学系研究科)
平成24年8月7日~9日の日程で、宮城県松島町とその周辺を舞台に研究集会及び巡検を行いました。7日・8日に研究集会、9日に巡検という日程で行われました。研究集会では、海溝型巨大地震に関する理解を目指して実験・データ解析・数値計算等の幅広い視点から活発な議論がなされました。普段は集まることの難しいメンバーから多くの意見が出され、有意義なものとなりました。巡検では津波堆積物の掘削体験と(旧)鮎川検潮所の見学を行いました。最近注目されてきている津波堆積物を実際に掘削することができたのは貴重な体験でしたし、津波で破壊された検潮所とその周囲の地盤の沈降はその脅威を我々に見せ付けました。
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透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png研究発表の様子透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png透明_1.png研究集会が行われたホテルの玄関にて全員の集合写真
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透明_1.png透明_1.png透明_1.png津波堆積物の掘削体験
JpGU KANAME夜間集会報告(金川 久一:千葉大学理学研究科)
日本地球惑星科学連合2012年大会において、5月23日18:30から「海溝型巨大地震」セッションと同じ会場でKANAMEの夜間集会を開催した。参加者は50名程度であった。まず木下正高氏(海洋研究開発機構)が今年度予定されている研究集会を紹介し、次に木村 学氏(東京大学)が、成功裡に終了したJFAST (IODP Exp. 343)の状況や今後予定されているいくつかの海溝掘削計画などについて紹介した上で、来年度の国際研究集会では2013年に終了するNanTroSEIZE以後の海溝型巨大地震研究のあり方を議論したいという意向を示した。その後、荒木英一郎氏(海洋研究開発機構)が熊野海盆の掘削地点C0002に設置した孔内観測状況について、これまで間隙水圧のみ観測できており、それ以外の観測機器については今夏稼働予定であること、さらに来年1月にDONETへ接続してリアルタイムで観測できるようになることを報告した。続いて、金川久一(千葉大学)が今年10月から来年1月にかけて同じ地点C0002で深度3600 mまでの掘削が予定されているIODP Exp. 338の概要、日程、乗船研究者などについて報告した。最後に坂口有人氏(海洋研究開発機構)が今年10月から12月にかけて行われるコスタリカ沖のCRISP2 (IODP Exp. 344) の概要について報告した。CRISP2ではCRISP1で実施できなかった付加体構成岩類の試料採取と、海溝外側の沈み込み前の堆積物試料採取が予定されている。夜間集会終了に海浜幕張駅近くで行われた懇親会には学生・院生約20名を含む37名が参加して、意見交換等をして交流を深めた。
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JpGU セッション報告 (金川 久一:千葉大学理学研究科)
日本地球惑星科学連合2012年大会において、5月23~24日に固体地球科学セッションS-SS38 「海溝型巨大地震の新しい描像」が開催された。本セッションは昨年に引き続いてKANAME研究グループと連動型巨大地震研究グループが共催し、海溝型巨大地震の準備・発生過程、連動性や履歴に関する学際的な研究発表と議論を通して海溝型巨大地震の新しい描像を探ろうと企画したものである。東北地方太平洋沖地震や東海・東南海・南海地震などの海溝型巨大地震や地質時代の海溝型地震発生断層などに関する、活断層・古地震、地震・測地観測、物理探査、孔内計測、物質解析、変形・透水実験、数値モデリングなどの多彩な手法に基づいた口頭発表31件(うち招待講演2件)、ポスター発表34件の研究発表があり、今年も連合大会最大のセッションとなった。口頭発表では200名収容の会場が参加者が入りきれないほど、ポスター発表でも会場内で身動きが取れないほど盛況であった。どちらにおいても質の高い研究発表と活発な議論が行われ、海溝型巨大地震に関する学際的な取り組みが成果を挙げつつあることを実感した。
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KANAME 平成23年度国際研究集会・巡検(斎藤 実篤:海洋研究開発機構)
去る2012年2月28日〜3月1日の3日間、新学術領域「超深度海溝掘削」の平成23年度国際研究集会「International Conference on a New Perspectives of Great Earthquakes along Subduction Zones」が高知市文化プラザ「かるぽーと」で開催されました。三度目となる今回の研究集会はこれまでの領域研究成果を世界第一線レベルで総括するため、国際研究集会として企画しました。また東日本大震災の1年後という時期でもあり、東北沖地震の総括と今後の地震発生帯研究の方向性を示すという観点から、極めて注目度が高い中での開催となりました。本集会には各計画研究分担者、連携研究者、公募研究者に加え、19名の招聘者を含む30名の海外研究者、関連分野の国内研究者および大学院生が参加し、総参加者数137名の大規模な研究集会となりました(21年度は62名、22年度は69名)。
口頭発表セッションでは領域代表者、各研究計画代表者、招聘研究者らによる25件の講演がなされ、地震学、物理探査、実験岩石力学、構造地質学、堆積学、モデリングなど幅広い分野カバーし、対象地域は南海トラフをはじめ、東北日本やカスカディア、サンアンドレアス断層、ニュージーランドなど多くの地域に関する最先端の研究成果が紹介されました(「招待講演内容の概要」を参照)。ポスターセッションでは112件の発表が行われ、大学院生や若手研究者を中心に活発な議論がなされました。これらの研究発表の多くはTectonophysicsの特集号の論文として出版される予定です。
研究集会に引き続き、3/1の午後から翌3/2の午後まで巡検が開催されました。3/1の午後は山口飛鳥氏、橋本善孝氏、氏家恒太郎氏の案内により、高知県香南市に分布する白亜紀四万十帯、手結メランジの玄武岩、チャート、赤色頁岩のブロック、および砂岩泥岩互層等を見学し、その後高知コアセンターのコア保管庫、分析機器等を見学しました。2日目は、愛媛県別子地域において緑泥石相、ガーネット相、アルバイト―雲母相、エクロジャイト相などの変成岩が露出する三波川変成帯の露頭を見学しました。また、研究者の情報交換・懇親も活発に行われ、28日夜のアイスブレーカー、29日夜の懇親会では、高知の名物料理を楽しみつつ研究者の国際ネットワークを一段と広げることができました。
今回の国際研究集会は多くの参加者を迎え関係各位のご尽力により盛会のうちに終了しました。開催にご協力ご支援をいただいたすべての皆様に感謝いたします。
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イベント報告 (2011年)

東京大学大気海洋研究所共同利用研究集会 (朴 進午:東京大学大気海洋研究所)
南海トラフ海溝型巨大地震の新しい描像 - 大局的構造と海底面変動の理解(その2) -
New Perspective of Great Subduction Zone Earthquakes from the Super Deep Drilling - Framework and Seafloor Activity of the Nankai Seismigenic Zone -
平成23年9月7日、8日に東京大学大気海洋研究所においてA01班、A02班のメンバーを中心としたシンポジウムを行いました。本集会は、南海トラフ周辺海域の海底下地下構造と物性、温度構造、海底地質、湧水化学組成、さらに付加プロセスのアナロジーとしての陸上地質の情報を統合し、大局的構造と海底面変動の理解を目的として開催しました。特に、今年は3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震のテーマも加え、南海トラフ巨大地震発生との比較も試みました。1日半の集会では、1)分岐断層の構造と物性、2)インプット堆積層・前弧海盆、3)湧水・温度構造・海底地すべり、4)堆積機構、5)東北地方太平洋沖地震、の5つのセッションを設けて、多方面からのアプローチによる研究成果の発表と議論を行いました。巨大分岐断層の構造と物性、インプット堆積物の供給による付加体の成長と前弧海盆、湧水分布と表層地質、熱流量異常と地殻変動、地すべりとテクトニクスなど、相互に密接に関係する事項について活発な議論を行い、研究の新たな展開についての発想を得る場となりました。
KANAME夜間集会 in 日本地質学会 (金川久一:千葉大学理学研究科)
超深度海溝掘削 (KANAME)
会場:共通3大
世話人:木村 学・金川久一・斎藤実篤
9月10日18:30~19:30に標記の夜間小集会を開催した。本集会は、平成21~25年度新学術領域研究「超深度掘削が拓く海溝型巨大地震の新しい描像」(略称KANAME)の進捗状況と今後の南海トラフ地震発生帯掘削に関する情報交換を目的として開催した。参加者は約40名であった。まず、領域代表者の木村 学氏(東京大学)から前半期の研究成果の紹介があり、①巨大分岐断層・プレート境界断層浅部における高速すべりの痕跡発見、②付加体浅部泥質堆積物の高速断層運動による顕著な速度弱化発見、③高間隙水圧層と想定されるプレート境界断層直上の低地震波速度層発見、④巨大分岐断層の3次元形態や物性不均質分布の解明、⑤巨大分岐断層表層付近の地震に起因する擾乱堆積物発見、⑥付加体浅部の超低周波地震発生応力場および原位置応力場検出、⑦深部超低周波地震の詳細解明と沈み込むフィリピン海プレート形状の詳細復元など、想定以上の研究成果を挙げたことが強調された。また、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に関してもいち早く研究に取り組み、断層破壊伝播や巨大津波発生原因などに関する成果を挙げつつあることも紹介された。続いて木下正高氏(海洋研究開発機構)から、「ちきゅう」による来年度の南海トラフ地震発生帯掘削(IODP第338次研究航海)は2012年9月から2013年1月にかけて実施し、掘削地点C0002における海底下3600 mまでのライザー掘削、物理検層、コア試料採取およびケーシングなどが予定されているという報告があった。さらに2013年度には海底下5200 mまでのライザー掘削を行って巨大分岐断層を掘削し、コア試料を採取予定ということも報告された。集会終了後水戸駅近く開催した懇親会には、学生・院生10名や地質学会国際賞を受賞したCasey Moore氏(U. C. Santa Cruz)も含む27名が参加して、意見交換等をして交流を深めた。
JpGU KANAME 夜間集会報告(斎藤 実篤:海洋研究開発機構)
地球惑星科学連合大会において昨年に引き続き「KANAME」の夜間集会を以下の通り開催しました。
日時:2011年5月23日(月)18:45~19:15
会場:幕張メッセ国際展示場 201A
内容:・領域代表あいさつ
・国際研究集会の案内
・「ちきゅう」の現状報告
東北沖地震の緊急掘削が計画される中、今度南海掘削をどのように実行・完結させるべきかについて、「ちきゅう」の現状報告をもとに議論されました。
JpGU セッション報告 (金川久一:千葉大学理学研究科)
seshon.jpg日本地球惑星科学連合2011年大会において、5月23~25日に固体地球科学セッションS-SS035 「海溝型巨大地震の新しい描像」およびユニオンセッションU-02 “New perspective of great earthquakes along subduction zones” が開催された。両セッションは、KANAME研究グループと連動型巨大地震研究グループが共催し、海溝型巨大地震の準備・発生過程、連動性や履歴に関する学際的な研究発表と議論を通して海溝型巨大地震の新しい描像を探ろうと企画したものである。前者は国内セッションとして、後者は国際セッションとして開催された。南海・東南海・東海地震、チリ地震、スマトラ沖地震などの海溝型巨大地震に関する、活断層・古地震、地震・測地観測、物理探査、孔内計測、物質解析、変形・透水実験、数値モデリングなどの多彩な手法に基づいた研究発表があり、前者は口頭発表40件(うち招待講演3件)、ポスター発表32件、後者は招待講演が9件(うち3人は海外からの招待)で、前者は本大会最大のセッションとなった。まさに海溝型巨大地震であった3月11日の東北地方太平洋沖地震に関する研究経過をいち早く紹介した講演もあった。参加者の関心も高く、会場となった300名収容の国際会議場がほぼ埋まるほど盛況であった。議論も活発に行われ、海溝型巨大地震に関する理解が深まったと実感した。東北地方太平洋沖地震は連動型巨大地震でもあった。南海トラフでも1707年の宝永地震は南海・東南海・東海の連動型巨大地震だったと指摘されており、再現されたような津波の到来を想定する必要がある。来るべき南海トラフ沿いの海溝型巨大地震に備えるためにも、KANAME研究グループと連動型巨大地震研究の研究グループが連携を強めて研究を発展させるべきだと強く感じた。
JpGU KANAMEブース展示報告 (芦寿一郎:東京大学大学院新領域創成科学研究科)
地球惑星科学連合大会において昨年に引き続き「KANAME」のブースを出展しました.
「KANAME」ブースでは,計画の概要,IODP NanTroSEIZEの進捗状況とともに,ここ1年の研究成果のトピックスをパネルで紹介しました.大型モニターでは「ちきゅう」による掘削航海の様子や研究者のインタビューをビデオ上映しました.また,昨年好評であったブロックスライダー・モデル(坂口有人氏作製)を用いた地震発生の模擬実験装置を再登場させました.砂箱による付加体形成実験のムービー(山田泰広氏による)には,来訪者が興味深く見入る姿がよくみられました.
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KANAME平成22年度研究集会•巡検 in沖縄 報告(斎藤 実篤:海洋研究開発機構)
去る2011年3月6日〜8日の2日間、新学術領域「超深度海溝掘削」の平成22年度研究集会が沖縄県名護市で開催されました。初日は筑波大学の氏家恒太郎氏の案内による地質巡検で、名護市の海岸に露出する四万十帯始新統嘉陽層を観察しました。嘉陽層は、今から4500万年ほど前にプレート収斂に伴う北西-南東圧縮のもとで付加した海溝充填タービダイトで構成されており、南海トラフの反射法地震探査断面でイメージされているような美しい教科書的な褶曲やスラストを観察することができました。集会では6計画研究班の分担者・連携研究者による42件の口頭発表が行われ、幅広い分野を網羅した最新の研究成果報告を共有し、活発な議論が展開されました。また、両日とも約90分のポスターセッションを設け、研究分担者・連携研究者以外の大学院生や若手研究者らによる22件のポスター発表が行われまし た。
本研究集会は21年度研究集会を上回る69名の研究者・大学院生等が参加する盛大な研究集会となり、研究者のネットワークの広がり、そして若手研究者の活力を再確認することができました。7日夜に行われた懇親会でも活発な情報交換がなされ、領域研究関係者の親睦を一層深めることができました。皆様の努力によって平成23年度以降の研究の進展に大きな展望が開けた有意義な集会となりました。ご協力ご支援をいただいたすべての皆様に感謝いたします。

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地質巡検(四万十帯始新統嘉陽層)透明.png透明.png領域代表者による開会挨拶透明.png透明.png透明.png透明.png透明.png研究集会の様子
 CIMG0170.JPGポスター発表会場での議論
 
日本地質学会のNews誌8月号に木村研の院生の記事が掲載されました。(地質学雑誌News 8月号、p22-23)
KANAME研究集会の報告文になっていますのでこちらもご覧ください。
PDFはこちら

イベント報告 (2010年)

東京大学大気海洋研究所共同利用研究集会 南海トラフ海溝型巨大地震の新しい描像- 大局的構造と海底面変動の理解 -
New Perspective of Great Subduction Zone Earthquakes from the Super Deep Drilling - Framework and Seafloor Activity of the Nankai Seismigenic Zone -
(芦 寿一郎:東京大学海洋研究所)
平成22年11月1日、2日に東京大学大気海洋研究所においてA01班、A02班のメンバーを中心としたシンポジウムを行いました。本集会は、南海トラフ周辺海域の海底下構造、温度構造、海底地質、湧水化学組成、さらに付加プロセスのアナロジーとしての陸上地質の情報を統合し、大局的構造と海底面変動の理解を目的として開催しました。1日半の集会では、1)大局的構造・地震波速度、2)インプット堆積層・基盤、3)湧水・地殻変動・温度構造、4)堆積・付加変形、5)海底地すべり、の5つのセッションを設けて、多方面からのアプローチによる研究成果の発表と議論を行いました。地下深部構造と付加体、湧水分布と表層地質、熱流量異常と地殻変動、地すべりとテクトニクスなど、相互に密接に関係する事項について活発な議論を行い、研究の新たな展開についての発想を得る場となりました。10_KANAME_GroupA_2.jpeg
海溝型巨大地震の準備・発生過程のモデル構築 研究集会・巡検(鈴木 岳人:東京大学大学院理学系研究科)
9月27日に研究集会、28日に巡検を行いました。研究集会では、安藤雅孝先生(台湾中央研究院)の特別講演(1時間)や翌日の巡検の案内者である宍倉正展さん(産総研)の講演を含め、参加者は30分(学生は15分)で研究成果の口頭発表を行いました。巡検では宮古島及び隣の伊良部島・下地島を回り、津波石や地下ダム掘削時のボーリングコアを見学しました。
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日本地質学会第117年学術大会 海底地盤変動学シンポジウム −魁!海底地盤変動塾−(川村 喜一郎:深田地質研究所)
2010年9月20日に日本地質学会富山大会にて,表記のシンポジウムを企画しました.このシンポジウムのめざすところは,地質学,地形学と地盤工学,津波工学との融合にあります.海底地盤変動というと,なじみはないかもしれませんが,地震による揺れで,海底斜面が崩壊したり,海底地すべりを引き起こしたりします.それにより,地震に引き続く自然災害が発生します.海底地すべりが津波を引き起こすことは,良く知られており,今回の発表でもそのような発表が2件ありました.東北大学の阿部さんは,能登沖地震によって震源から離れた富山湾で津波が発生し,その波源として海底地すべりの可能性を示唆しました.JAMSTECの馬場さんは駿河湾地震で生じた斜面崩壊を発見し,その崩壊により,海底に敷設されていた構造物が破壊されたことを報告してくれました.このように,海底地すべりのような海底地盤の変動現象を調べることは国土防災において重要なテーマです.海底ケーブルや石油ガス・パイプラインは,海底地すべりやその後の乱泥流によって破壊されることが指摘されています.海底地盤の変動現象は,海底を開発してきた私たちにとって,現代生活を脅かす身近な現象となりつつあります.海底ケーブルが破断し,インターネットが使えなくなった社会を想像してください.そういったことが,近年,エジプトや台湾で起きています.日本列島は海に囲まれており,海底ケーブルは重要な社会基盤です.ケーブルが本格的に敷設され始めてから,現在まで,日本は巨大地震に見舞われた経験がないので,その地震が起きたとき,海底でどのようなことが起きるかは誰もわかりません.海底には本当に多くの崩壊地形があります.それらの成因がわからないのです.このシンポジウムでは,地盤工学の分野から,北海道大学の田中さんに日本の地盤特性について発表してもらいました.地質を知り,地盤を知り,地震の実像を知り,その後の影響を考える.備えあれば憂い無し,とはこのことだと思います.海底地盤の挙動は,21世紀の地球科学で解き明かすべき問題です.さまざまな分野の総合的な議論の場として,今回シンポジウムを企画しました.シンポジウムでは,白熱した議論があり,とても有意義なものであると同時に,この問題は,やはり社会的に注目されつつあるのだなと実感できるものでした.
日本地質学会第117年学術大会 シンポジウム「南海トラフ沈み込み帯研究の最新成果」
(橋本 善孝:高知大学、氏家 恒太郎:筑波大学)
日本地質学会第117年学術大会期間中の9月19日(日)に富山大学においてシンポジウム「南海トラフ沈み込み帯研究の最新成果」が開催され、実質KANAMEお披露目シンポジウムとなりました。近年,沈み込み帯研究では観察・観測・実験・理論の横断的な連携が深化しています。KANAMEはそのような複合的な研究の機会を研究者に提供します。このような複合的な研究が行われようとしていることを,物質科学が中心の地質学会でシンポジウムの形で示すことは意義のあることだと思います。具体的には,フィリピン海プレートの沈み込むスラブの形状についての新たな提案(井出さん),フィリピン海プレートの地球史的な見直し(木村さん),深部スロースリップと浅部超低周波地震のシュミレーションモデル(芝崎さん),巨大分岐断層物質の高速摩擦特性と微細構造(氏家),ボアホールロギングの紹介と最新成果(真田さん),NantroSEIZE試料の速度物性と微細構造(橋本),NantroSEIZE EXP.322の成果(斎藤さん),NantoroSEIZE EXP.322の半遠洋生堆積物堆積速度から見る後背地テクトニクス(成瀬さん),房総半島付加体の見直しと海洋付加体断面との対応(山本さん)といった発表がなされました。一つ一つの成果は大変興味深いものでした。KANAMEには他にも様々なすばらしい研究がありますので,その端緒を示すのにも十分ではなかったかもしれませんが,このような研究をもとに,今後KANAMEにおいて様々な連携が図られ,大きな成果が得られるのではないかと期待しております。
日本地質学会第117年学術大会 夜間集会報告 (小嶋 孝徳:東京大学大気海洋研究所 修士2年)
日本地質学会第117年学術大会期間中の9月19日(日)に富山大学において開催された超深度海溝掘削(KANAME)夜間集会に参加しました。昼間の暑さの残る夕方から各々飲み物片手に30名以上の研究者、大学院生が集まりました。領域代表者である木村 学氏の挨拶・激励に続き、CDEX技術開発室長の山尾 正起氏に、今年度の「ちきゅう」の速報と今後の運航予定についてお話を伺いました。初の熱水鉱床域掘削にチャレンジする沖縄掘削航海、大深度掘削を目前にした南海掘削計画の最新情報を得ることができ、今後の展開に対する期待感と、正念場を迎える南海掘削関係者の緊張感を共に感じました。引き続き、芦寿一郎氏による今夏行われた自航式深海底サンプル採取システム(NSS)を用いた観測航海の報告と、橋本善孝氏による同時期同海域における「しんかい6500」による調査報告を聞くことができました。NSSで投入した海底音響測距装置を「しんかい6500」で設置する連携作業などを、臨場感溢れる海底映像・画像によって紹介していただき、参加者一同が感銘を受けました。また、集会後の懇親会では全国の研究者や大学院生と交流し、たくさんの方々と意見交換することができました。自身の研究を深めるため、そしてこの大プロジェクトの成功に貢献できるよう、今後もこのような情報共有の機会に積極的に参加したいです。最後に今回の夜間集会を企画運営していただいたKANAME総括班・関係者の皆様に御礼申し上げます。
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日本地質学会第117年学術大会 KANAMEブース展示報告(金原 富子:東京大学大気海洋研究所)
日本地質学会第117年学術大会(富山大会)においてKANAMEのパネルを展示しました。KANAMEの全体計画の概要とともにExp316断層岩スラブの非破壊分析結果や2009年ライザー掘削サイトでの孔内計測結果などの最新研究結果を紹介し、併せて南海掘削の現状と今後の予定を紹介しました。またトピックとして、Nature7月15日号に掲載された井出 哲さんの論文要約を掲載しました。同時にニュースレターとパンフレットを配布しました。
モデルと実験の小研究集会 報告 (安藤 亮輔:産業技術総合研究所)
6月2日に産業技術総合研究所において,動的破壊過程のモデル化をテーマにモデル・実験小研究集会が開催されました.これはモデル班と実験班の連携を有機的に進めることを目的としたものです.まず午前中に,実験班の廣瀬丈洋氏(海洋研究開発機構)から「南海掘削コア試料の高速すべり挙動‐剪断帯内部の物理・化学的プロセス‐」,谷川亘氏(海洋研究開発機構)から「室内実験から見た断層帯の流体移動特性と断層変形プロセス」と題した講演があり,室内実験により現在得られている成果と今後の展望が話されました.午後には,モデル班からの話題提供として,安藤亮輔氏(産業技術総合研究所)の「デコルマと分岐断層の摩擦特性と断層帯構造の関係」,鈴木岳人氏(東京大学)の「熱・流体圧・非弾性な空隙生成の相互作用に関する無次元数とその実験的観点からの考察」,亀伸樹氏(東京大学地震研究所)の「分岐断層の動的破壊における基本的力学機構」,田村慎太朗氏(東京大学)の「沈み込み帯の分岐断層の動的破壊モデル」,さらに,坂口有人氏(海洋研究開発機構),井出哲氏(東京大学)高橋美紀氏(産業技術総合研究所)の補足的話題提供をうけて,理論と実験,観測のそれぞれの立場から率直な議論が交わされました.議論の中で,実験と理論の共同ですぐにでも解決できそうな問題と,より長期的な努力の必要な問題も見えてきましたが,問題意識を出し合うことで有意義な異分野交流になりました.
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JpGU 国際セッション Nankai Seismogenic Zone Experiments (NantroSEIZE)”開催報告
(木下 正高:本セッション代表コンビーナ)
   2010年地球惑星科学連合大会の国際セッションとして、南海掘削のこれまでの成果が発表された。セッション名は"「ちきゅう」が明らかにする南海トラフ地震発生帯のメカニズム(Nankai Seismogenic Zone Experiments (NantroSEIZE)”である。2010年5月23-24日の2日間にわたり、18件の口頭発表と12件のポスター発表が行われた。うち4件が海外からの参加であった。会場は100人規模であり、6-7割が常に埋まっているという感触であった(写真)。
   発表内容としては、1)浅部断層の微細構造と滑り時の現象・摩擦挙動に関するもの、2)第319次航海ライザー掘削の結果速報、3)第322航海における四国海盆掘削速報、4)その他、海底湧水・地滑り、地震探査解析、分岐断層のメカニズム考察、などがあり、着々と成果が出つつあること、また今後さらに発展的な成果が期待される内容であった。
   この場を借りて、発表者の皆さま、およびJpGUの主催者の皆さまに感謝いたします。
DSC00684.jpegセッション提案趣旨:統合国際深海掘削計画(IODP)により、南海トラフ紀伊半島沖の南海トラフにおいて、1944年東南海地震発生域の掘削が2007 年に開始され、2009年には最初のライザー掘削より固着域上部への掘削などが実施された。本セッションでは、これまでの結果を報告し、同時に深海掘削計画以外でも展開されている各種観測の近況を報告し、もって南海トラフ地震 発生帯の総合的な理解を深めることを目的とする。
JpGU KANAMEブース展示報告 (芦 寿一郎:東京大学海洋研究所)
   地球惑星科学連合大会において「かなめ」のブースを出展しました.「かなめ」の全体計画の概要とともにA01からC02班までの6つのグループの昨年度の成果をポスターで紹介しました.また,坂口有人さん製作のブロックスライダー・モデルを用いた地震発生の再現実験を行なったり,孔内計測機器の模型やインプットサイトで採取されたコアレプリカの展示,掘削航海のビデオ上映,別刷りの配布を行いました.日曜日は高校生や家族連れの方で賑わい,地震発生帯研究の一端を紹介しました.
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学術領域「超深度海溝掘削(KANAME)」夜間集会報告 (斎藤 実篤:海洋研究開発機構)
   日本地球惑星科学連合2010年連合大会期間中の5月24日(月)に幕張メッセ国際会議場 303においてKANAME夜間集会が開催されました。領域代表者あいさつの後、各研究計画代表者より、今年度の研究計画が説明されました。CDEX 江口暢久氏には今年度のちきゅう運行計画に関してご説明いただきました。C02班の代表者の東京大学井出 哲氏による特別講演「フィリピン海プレートの形状を考える」では、地震活動、火山活動、地形・地質、フィリピン海プレートの発達史などが合理的に説明できる魅力的な仮説をご紹介いただきました。夜間集会後の懇親会には約30名が出席し、米国の研究者を交えて交流を深めました。夜間集会.jpg
KANAME平成21年度研究集会•巡検報告(斎藤 実篤:海洋研究開発機構)
   去る2010年3月8日〜9日の2日間、新学術領域「超深度海溝掘削」の平成21年度研究集会が休暇村南阿蘇で開催されました。本領域研究関係者が一同に会するのは2009年11月に開催されたスタートアップ集会以来であり、62名の研究者・大学院生等が参加する盛大な研究集会となりました。
   集会では6計画研究班の分担者・連携研究者全員による36件の口頭発表が行われ、幅広い分野を網羅した最新の研究成果報告を共有し、活発な議論が展開されました。また、両日とも約2時間のポスターセッションを設け、研究分担者・連携研究者以外の大学院生や若手研究者らによる37件のポスター発表が行われました。2日目の午後には各計画研究班の分科会で来年度以降の研究計画が議論され、総合討論では今年度の研究成果の総括と今後の研究方針を確認し、領域代表者の挨拶により閉会となりました。集会終了後、40名が延岡市に移動し、翌3月10日に延岡地質巡検を行いました。山口飛鳥氏作成の案内書と氏家恒太郎氏の現地説明は、露頭観察に馴染みのない研究者にも分かりやすく、参加者一同が延岡衝上断層やシュードタキライト等の貴重な露頭を前に議論を深めました。
   今回の研究集会では、北海道から沖縄までの本領域関係者、米国3名、台湾1名の参加者、そして学部学生3名、大学院生15名、PD6名の参加によって、研究者のネットワークの広がり、そして若手研究者の活力を再確認することができました。9日夜に行われた懇親会でも活発な情報交換がなされ、領域研究関係者の親睦を一層深めることができました。皆様の努力によって平成22年度以降の研究の進展に大きな展望が開けた有意義な集会となりました。ご協力ご支援をいただいたすべての皆様に感謝いたします。
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イベント報告 (2009年)

2009 AGU Fall Meeting報告 (斎藤実篤:海洋研究開発機構)
AGU 2009 Fall Meetingにおいて、本領域と関連するセッションとしてT4: Earthquakes at the Edge: Observing and Understanding Transitions of Seismogenic Properties and Processes Along Subduction Zones(Conveners: Rob Harris, Oregon State Univ.; Andy Newman, Georgia Inst. Technology; 斎藤実篤, JAMSTEC-IFREE, Liz Screaton, Univ. Florida)が12/14-15の2日間にわたり開催された。
このセッションでは、世界各地の地震発生帯浅部から深部にいたる観測・掘削成果に、実験やモデリングの研究成果を含めた総合的な視野で最新の地震発生帯科学の俯瞰する目的で研究発表を募集した。総投稿数は100件を超え、オーラル4セッション(32講演)、ポスター2セッション(約70件)のAGU最大級のセッション規模となった。
学会初日に以下の4セッションが行われた。午前8時から会場はほぼ満席が続き、地震発生帯科学に対する注目度の高さが伺えた。
セッション1:世界各地の地震発生帯(8件)
セッション2:NanTroSEIZE(8件)
セッション3:地震発生帯の深部構造と地震活動(8件)
セッション4:統合研究(8件)
翌15日には同セッションのポスター発表が行われた。南海トラフをはじめとする日本周辺海域の研究アクティビティーの高さから、午前中は日本周辺の研究に関するポスターで1セッション(33件)を占め、午後はそれ以外の地域のポスター発表(36件)であった。
なお、本セッションでの日本人の筆頭発表は口頭6件(19%)、ポスター24件(35%)であった。
 
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スタートアップ会議報告
2009年11月6日、東大理学部小柴ホールにおいて、本新学術領域の関係者が初めて一同に会するスタートアップ集会が開催されました。総括班・集会担当の金川氏による開会挨拶の後、領域代表者の木村氏による領域概要説明がなされ、続いて6名の各計画研究代表者から、現状と今後の研究戦略について紹介していただきました。また、加納・斎藤両氏よるNanTroSEIZE Stage 2航海の速報、連携研究者であるJAMSTEC-CDEXの倉本氏よるStage 3の計画概要の紹介、JAMSTEC地震津波・防災研究プロジェクトの金田氏よる南海・東南海連動性研究の紹介がありました。これらの報告により、計画の全体像を共有することができました。その後、各計画研究班の分科会で今後の研究計画について議論を行い、総合討論では分科会での議論をもとに今後の方向性を確認し、閉会となりました。引き続き同会場行われた懇親会でも活発な意見交換がなされ、親睦を深めることができました。今回のスタートアップ会議では、北海道から沖縄まで、本領域の関係者が一同に会し、各計画研究の役割や相互関係を知るよい機会となりました。また今回多くの大学院生に積極的に参加していただき、活力のあるすばらしいスタートを切ることができました。ご協力ご支援をいただいたすべての皆様に感謝いたします。
 
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INVEST会議報告 (川村喜一郎:財団法人深田地質研究所)
平成21年9月23日から9月25日まで、ブレーメン大学でIODP New Ventures in Exploring Scientific Targets (INVEST)会議が開催された。この会議は、2013年から2023年までの10年間の統合海洋掘削計画(Integrated Ocean Drilling Program: IODP)のイニシャル・サイエンス・プランを議論するために開催された。21カ国から約600名もの研究者が参加した。会議の概要は、http://www.marum.de/iodp-invest.htmlに詳しく書かれている。
この会議では、6つのテーマが議論され、それは1) Co-evolution of Life and Planet、2) Earth’s Interior, Crust and Surface Interactions、3) Climate Change – Records of the Past, Lessons for the Future、4) Earth System Dynamics, Reservoirs and Fluxes、5) Earth-Human-Earth Interactions、6) Science Implementationであった。それぞれのテーマは、6-9のワーキング・グループからなり、それぞれのワーキング・グループでは、おおよそ20-50名の研究者が、それぞれのグループのテーマを議論した。それらの組織の概要は、http://www.marum.de/INVEST_ct_wg.htmlに詳しく書かれている。
この会議を行うにあたり、多くの白書(White paper)なるものが集められた。これは、議論をスムースに行うために、あらかじめ各国の研究者たちが、個人やグループで、意見表明した書類である。これらの書類に基づいて議論が交わされた。
私の参加した5)に属する海底地すべりのワーキング・グループでは、議論が紛糾することはなく、おおむね平和に全員の意見が集約されていった。このグループは、INVEST会議の数年前から大きなワークショップを数回行ってきており、対立はそのワークショップで解消された、といったところなのだろうか。そうだとしても、同じ研究テーマでも調査地域が異なると発想が全く違っていて、そこが面白かった。
2009年10月1日発行のNatureには、早速、INVESTの記事が書かれている。ひときわ大きく紙面を割いているのは、モホ掘削計画の可能性について、と、中国の2013年以降の本格加入について、である。両者とも今後が気になる。
2013年は、4年後。当然、4年後も掘削科学は地球科学において重要である。そして、それを取り巻くように、地震探査、地形調査、地殻熱流量調査、潜水船調査などなど、さまざまな海洋調査があり、それと同じように陸上での調査もある。それぞれの調査、手法にはそれぞれの限界があり、それぞれをうまく組み合わせて、知りたいことを追求する姿勢は、もっと重要であると思う。先のNatureの記事にも「We do already have some very exciting questions that we can ask, and perhaps answer, in the next ten years」(Schiermeier, Q., 2009, Nature, 578-579)とある。疑問のために、まだやりたいことは、たくさんある。 
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日本地質学会の報告 (芦寿一郎:東京大学海洋研究所)
日本地質学会第116年学術大会が9月4日〜6日に岡山理科大学にて行われました。本領域の研究メンバーを世話人として、9月5日の午前にシンポジウム「“ちきゅう”による南海トラフ地震発生帯掘削計画ステージ1と2の成果」を約90名の参加を得て開催しました。Kevin Brown氏(スクリップス海洋研究所)ほか4件の招待講演を含む9件の発表では、本年5月から7月まで実施された第319次航海の概要をはじめ、最新の研究成果の紹介と活発な質疑応答が行われました。なお、シンポジウムの冒頭で領域代表者の木村学より新学術領域研究の目標と研究体制についての紹介とパンフレットの配布がなされました。同日午後には引き続きトピックセッションを開催しステージ1の成果が紹介されました。また、同日午後6時より、岡山国際交流センターにて。「南海トラフ地震発生帯掘削計画タウンホールミーティング」を40名の参加を得て開催し、地震発生帯掘削計画の成果および今後の予定の紹介と新学術領域研究の概要、特に公募研究についての説明を行いました。このほか、9月6日の海洋地質部会のランチョンにて本領域研究の紹介を行いました。(写真:山口、土岐)
 
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