M1の彦坂君の論文もアクセプトされました

M1の彦坂君の論文が、アメリカ鉱物学会の学会誌American MineralogistにLetterとしてアクセプトされました。常圧で見られる鉄の酸化物はFeO(ウスタイト)、Fe3O4(マグネタイト)、Fe2O3(ヘマタイト)の3つですが、約10万気圧かけると、FeOとFe3O4の間にいくつもの酸化物が出てきます。今回はそのうちFe4O5とFe5O6についてその安定領域を調べたところ、ともに40万気圧で分解すること、FeOとFe3O4の間の酸化物はその圧力以上では全てなくなってしまうことがわかりました。

M1の横尾君の論文がGRLにアクセプトされました

M1の横尾君の論文が、アメリカ地球物理学連合(AGU)の学会誌、Geophysical Research Lettersにアクセプトされました。地球コアに含まれている可能性がある硫黄と酸素に注目し、Fe-S-Oの3成分系の融解実験を200GPaまで行ったものです。固体鉄が最初に結晶化する組成範囲を決定し、未だ謎とされる外核の化学組成範囲を制約しました。おめでとうございます。
リンク:https://doi.org/10.1029/2019GL082277

B4の彦坂君も論文を投稿しました

4年生の彦坂君が、英語で書いた論文を国際誌に投稿しました。西播磨にある放射光施設スプリングエイトでX線回折測定をして、地球深部における鉄酸化物の安定領域を決めた論文です。親切なレフリーにあたると良いのですが。

田川君(D2)がAGUのOutstanding Student Presentation Awardを受賞しました

D2の田川君が、先月ワシントンDCで開かれたAGUのFall meetingで、高圧下での鉄-水素系の状態図に関するポスター発表をしたところ、Outstanding Student Presentation Awardを受賞しました。この賞は、ポスター発表をしている学生の2-5%にだけ与えられるものです。おめでとうございます!
リンクはこちらより

昨年度の地球物理学科・特別研究の成果が Geophysical Research Letters 誌に掲載決定

六月に投稿した、去年の地球物理学科・特別研究の成果が、AGUの学会誌Geophysical Research Lettersに掲載決定しました(Ozawa, Anzai et al., 2018)。マントルの最も重要な成分であるMgOとSiO2の2成分系のリキダス相関係(融解温度以上の状態図)をマントルの底の圧力まで決定した論文です。高圧下ではMgSiO3ペロフスカイト(ブリッジマナイト)のリキダス領域が拡大することから、初期地球のマグマオーシャンの固化に伴い、下部マントル深部にブリッジマナイトに富む領域ができた可能性があります。現在の下部マントルにもその存在(BEAMS; bridgmanite-enriched ancient mantle structures)が示唆されていますが(Ballmer et al., 2017 Nature Geoscience)、その形成を支持する結果が得られました。

廣瀬のインタビューが、日本IBMの広報誌「無限大」に掲載されました

廣瀬は東工大の地球生命研究所(ELSI)の所長を兼任しています。そこでは「地球の誕生」と「生命の起源」の解明を目指しています。インタビューでは、廣瀬自身の地球深部や初期地球の研究に加え、ELSIで行われている生命の起源に関する研究も紹介しています。

記事リンク:

原始生命はどのように生まれたのか――地球深部の構造を再現し、地球と生命の起源に迫る